カラー芯は普通の黒芯より折れやすく力加減が難しい、描いている途中で「パキッ」と折れるストレス…。
カラー芯でも線が折れずに描けるシャーペンを探している人に向けて、この記事では筆圧・書き方別に比較検証しました。
とくに今回の検証では、オレンズが1ノックで書ける距離が他より圧倒的に長いという結果も判明しました。
折れにくさ・書き心地・使いやすさをデータで徹底比較します。
結論 おすすめのシャーペン
カラー芯を折らずに快適に使いたい人は、以下を選べば失敗しません。
| 目的 | 向くシャーペン | 理由 |
| とにかく折れない! | Pentel オレンズ | ①芯を出さずに書ける ②先端ガイドパイプが芯を守る ③1ノックで書ける量が多い |
| 描き心地×折れにくさのバランス | uni クルトガアドバンス | 芯折れ防止+筆跡が安定。 カラー芯に対応しやすい。 |
| 筆圧が強い、力の調整が苦手におすすめ | ZEBRA デルガード | 筆圧逃がし構造が強い、折れにくさの総合力が高い |

カラー芯はなぜ折れやすい
カラー芯は黒芯よりも強度が低く、折れやすい特徴があります。
これは、黒鉛を使う黒芯と製造方法が異なり、どうしても「柔らかく仕上がる」ためです。(参照:トンボ シャープ芯について)
今回の検証で使用する『uni ナノダイヤ』カラー芯は、芯にナノダイヤを配合しており、折れにくい・くっきり描けるを両立させています。
ただし、黒芯と比較してみると描き心地がやわらかく、折れやすく感じました。
今回比較したシャーペン
芯折れを防ぐ機能があるシャープペンシル3種を比較します。
芯折れを防ぐ機構は違いがあるので、ここではそれぞれどのような特徴があるのかを紹介します。
オレンズ(Pentel)

芯を出さずに描くことで、芯を守るタイプのシャーペン。
ペン先が芯の減りに合わせてスライドするため、折れにくさが非常に高いのが特徴です。
(参照:Pentel オレンズ)
クルトガアドバンス(uni)

クルトガはいくつかモデルがあり、クルトガアドバンスにのみ芯折れ防止機構があります。
こちらも芯が見えない状態で筆記でき、芯の減りにあわせてペン先がスライドする仕組みです。
(参照:uni KURU TOGA ADVANCE)
デルガード (ZEBRA)

紙に対し垂直に力が加わると芯を上に逃がし、斜めに力が加わると先端の金属部分が出てきて芯を守る、2つの機構で芯を守るのがデルガードです。(参照:ZEBRA デルガード)
力を入れて描くとペンが沈むような感覚があります。
【本気で比較】カラー芯×3モデルの検証内容
今回検証に使用するのは以下の商品です。
カラー芯:uni Nano DIa Color 0.5 MINT BLUE
芯折れを防ぐシャーペン:オレンズ、クルトガアドバンス、デルガード
番外編の製図用シャーペン:GRAPHGEAR1000

ここでは、力いっぱい描いたらどうなるかや、力の入れ具合での発色などいくつかの検証をしています。
検証① あえて力いっぱい書く
筆圧を強めにして文字を書いてみました。



オレンズ、クルトガアドバンス、デルガードのどれも芯折れはしませんでした。
芯の粉はどのシャーペンでも多く出ており、時々小さく割れているような感覚もあります。
オレンズが一番長く書くことができました。
オレンズ・クルトガアドバンスは芯折れ防止の機能が発揮される1回ノック、デルガードは2回ノックで書いています。
検証② 普段通りに書く
私の通常文字を書くくらいの力で筆記してみました。



通常使用どれも芯は折れません、1回ノックで長く書けるオレンズが最も使いやすいと感じました。
検証③ 弱め・普通・強めで発色を比較
検証したところ、色を塗った際の発色に大きな差異は感じませんでした。

塗る時の感触でいうなら、オレンズとクルトガアドバンスは芯が出ていないため、ペンを寝かせて塗る場合にちょっとひっかかるような感触があります。
デルガードはペンを寝かせるために、文字を書くよりも芯を出さないと描きにくく、芯を多めに出すと折れやすくなりました。
どのペンでも、強弱はこめた力のとおりにつけられます。
検証④芯を多めに出す(視認性重視)
芯を多めに出す“推奨外の使い方”でも検証しました。



その結果、オレンズとデルガードは比較的折れにくい印象でした。
ただしどのモデルでも、ノックを増やすと芯が折れます。
推奨されない使用を勧める意図はなく、ペン本体の不具合を起こす可能性もあるため、試す場合は自己責任でお願いします。
番外編 製図用シャーペンでも試す
製図用シャーペンのぺんてるグラフギア1000でも、同じように試してみました。

家の通常のシャーペンと比較すると折れにくく、芯折れ防止機能のあるシャーペンには及ばない結果となりました。
【結果】状況別の1番折れにくいモデル
上記の検証を踏まえて、状況別に1番折れにくいモデルと特徴をまとめました。
力を入れたとき → オレンズ・クルトガアドバンス・デルガード◎
使用方法を守っていれば、どれも折れないことがわかりました。
製図用シャーペングラフギア1000では芯が少し砕けたものの、折れませんでした。
おもしろいのは書ける量にかなり差が出たことで、一番長く書けたのはオレンズでした。
普段描き → どれも折れないけどオレンズ推奨
どれも通常筆圧では折れませんが、1ノックで書ける量が多いオレンズが最も快適でした。
書ける量が突出しています。
発色の安定 → クルトガアドバンス
色を塗る、という点ではペンを紙から離すことが少ないので感じませんが、字を書くと紙から離れると回転するクルトガアドバンスは線の濃さを一定に保ちやすいです。
色を塗る意味での発色の差は、気になるほど差を感じません。
芯を多めに出す場合 → オレンズかデルガードを
ペン先の視認性を良くするために芯を多めに出してみた結果、オレンズとデルガードは折れにくかったです。
ペンの寿命が短くなる可能性もあるため、試す場合は自己責任でお願いします。
視認性が必要な場面を想定した芯多めでは、オレンズとデルガードが比較的安定していました。
製図用 → 視認性を求めるなら◎
家にあった通常のシャーペンと比較してみて、製図用シャーペンも折れにくいと感じました。
通常の力ではオレンズに次いで長く描けたので、最優先事項が折れにくいことでないなら、試してみてほしいです。
総合的に折れにくいシャーペンはオレンズ!
折れにくさ、視認性、書ける量で総合的に選ぶならオレンズです。
さらに、オレンズには上位モデルの「オレンズネロ」があります。
芯が減るたびに自動で芯が出る仕組みで、「描いている途中でノックしたくない」「集中を切らしたくない」という人にはネロが最適です。
折れにくく使うコツは基本2つ
・芯を出しすぎない
・力を入れすぎない
芯折れ防止機能のペンも、まずは使用方法を守ることが重要です。
この記事が、あなたの快適なお絵描きライフの一助になることを願っています。





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